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ホーボーの子守唄

Folkways Woody Guthrie TributeFolkways: A Vision Shared
- A Tribute to Woody Guthrie & Leadbelly

(1990/10/25)
Various Artists


今夜のパジャマ・ディスクは『Folkways: A Vision Shared - A Tribute to Woody Guthrie & Leadbelly』(1988年)。タイトルにあるようにウッディ・ガスリーレッドベリーのトリビュートCDで、フォークウェイズ・レコードの運営を支援するために制作されたものです(『FOLKWAYS~アメリカの心』という邦題で国内盤も発売されていました)。収録曲と参加アーティストは下記の通り。

①Sylvie  / スウィートハニー・イン・ザ・ロック
②Pretty Boy Floyd  / ボブ・ディラン
③Do-Re-Mi  / ジョン・メレンキャンプ
④I Ain't Got No Home
 ≪エイント・ゴット・ノー・ホーム(この世に住む家もなく)≫
 / ブルース・スプリングスティーン
⑤Jesus Christ
 ≪ジーザス・クライスト(イエス・キリスト)≫
    / U2
⑥Rock Island Line
 / リトル・リチャード with フィッシュボーン
⑦East Texas Red  / アーロ・ガスリー
⑧Philadelphia Lawyer  / ウィリー・ネルソン
⑨Hobo's Lullaby
   ≪ホーボーズ・ララバイ(ホーボーの子守唄)≫
 / エミルー・ハリス
⑩Bourgeois Blues  / タジ・マハール
⑪Gray Goose  / スウィートハニー・イン・ザ・ロック
⑫Goodnight Irene  / ブライアン・ウィルソン
⑬Vigilante Man
 ≪ヴィジランテ・マン(自警団員)≫
 / ブルース・スプリングスティーン
⑭This Land Is Your Land
 ≪ジス・ランド(わが祖国)≫
 / ピート・シーガー with スウィートハニー・イン・ザ・ロック
  ドク・ワトソン&ザ・リトル・レッド・スクール・ハウス・コーラス


発売当時僕は18歳で、萩原健太さんのラジオ番組NHK-FM「ミュージック・シティ」木曜日を聴きながらまだまだ勉強中のアメリカ音楽入門者だったので、当然お目当ては豪華な参加アーティストだったのですが、それでも聴き込むうちに彼らの素晴らしい演奏を通して、いつしか収録曲の魅力に開眼していました(こんなふうにトリビュートCDを入口にルーツを辿っていくのは、後追いリスナーにとっては非常に有効な手段だと思うんです)。 最新作でピート・シーガー作品を歌っているブルース・スプリングスティーンは、ここではウディ・ガスリーを2曲カヴァーしているのですが、とくに僕がシビれたのは、④の「この世に住む家もなく」。彼のアコギ弾き語りに、途中からロイ・ビタンのオルガンとニルス・ロフグレンのギターも加わって、シンプルながらも何ともいえない奥深さを醸し出しています(ボブ・クリアマウンテンがミックスを手掛けてるようです)。②のディランも、彼のアコギとハーモニカのみの弾き語りなのですが、これぞボブ・ディランって感じで実に絶品!続ジョン・メレンキャンプによる③も、フィドルやドブロの音色がゴキゲンで、僕のお気に入りの一つ(この曲を「銭がなけりゃ」として自らの作品に仕立てた高田渡さんの偉大さも遅まきながら痛感せずにはいられません)。 その他、ブライアン・ウィルソンがポップに仕上げた⑬や、デヴィッド・カーンがプロデュースを手掛けた⑥、いい味出まくりのウィリー・ネルソン御大の⑧等々、どれも本当に良くて、聴き所の多いアルバムなんですけど、なかでも個人的にベスト・トラックに挙げたいのがエミルー・ハリスの⑨。彼女の澄んだ歌声とアコギの響き、そしてマーク・オコーナーによるフィドルの音色が、この曲の切なさを見事に表現していて、聴けば聴くほど胸に沁みてきます(国内盤はとっくに廃盤になってますけど、中川五郎さんが素晴らしい訳詞をされてたので、ブックレットより引用させて頂きます)。
「ホーボーズ・ララバイ(ホーボーの子守唄)」

* おやすみ くたびれ果てたホーボーよ
 いつのまにか幾つもの町を通り過ぎて行く
 鉄のレールの響きが聞こえるでしょう
 それがホーボーの子守唄よ

 明日のことなんかくよくよ考えないで
 知らないうちに過ぎて行っちゃうわ
 今夜はあったかい有蓋貨車の中じゃない
 風も雪も吹き込んじゃ来ないのよ

 * くりかえし

 あなたの服はボロボロに破けているし
 髪の毛にも白髪がまじってきた
 さあ 顔を上げて厄介事なんて笑い飛ばしてしまいましょう
 そのうちのんびりとできるようになるから

 * くりかえし

   (訳:中川五郎)

今年の冬、青春18きっぷで鈍行列車の旅をした時、なかなか眠れなくて、ずっと車窓の風景を眺めていたら、ふとこの曲のメロディが頭を過ぎりました(余談なんですが、「Hobo」の語源って、日本語の「ほうぼう(方々)」なんですってね)。

 

そう言えば僕、昨年11/27の日記に、僕が1番好きなトリビュートCDはジミー・ロジャースのトリビュートかもしれないと書きましたが、この『Folkways』も捨て難いんで、とりあえず同率1位ってことにしておいて下さい(^^;)。ちなみに、ジミー・ロジャースのトリビュートにはU2ボノも参加してましたが、ボノって、いろんなトリビュート企画に参加したり、大御所アーティストとも積極的に共演したりと、本当に先輩思いのいいヤツですよね(きっと根っからの音楽好きなんでしょうね。カール・パーキンス『Go Cat Go!』では、ウィリー・ネルソンやトム・ペティ、そしてジョニー・キャッシュらと共演していました。って、またトム・ペティやジョニー・キャッシュの話かよ・笑)。とにかく、今夜は『Folkways』を聴きながら寝たいと思います・・・。

-旧ブログより転載-

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